おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

術後4度目のマンモグラフィと転院の話

前回の記事から4ヶ月。この間の大きなトピックとしては福岡に引っ越しました。それについてのお話はプライベートブログからどうぞ。

記事でも触れていますが、術後4度目の定期検査を無事にパスしました。

わたしの検査は年に一度、PET CTとマンモグラフィを行っています(PETは必須ではありませんが、再発が不安なのでわたしからお願いしています)。とにかくこの検査が嫌すぎる。PETは結果が出るまで最速で中一日かかるので不安になるし、マンモは信じられないほど痛い。手術を受けた(温存した)胸も検査を受けているので、ほとんど脂肪のなくなった乳房を無理くり挟まれて涙が出てくる… とはいえ、もうしばらくは治療があるので、今年もなんとか乗り越えられてホッと一安心しました。

そして、その通院の際に主治医に相談し、転院することにしました。

そもそも、転院するかどうかはしばらく悩んでいました。京都には引き続き出張などでたまに行く予定ですし、通院は3ヶ月に1度の頻度。慣れた施設と主治医のほうが楽なんじゃないかという考えもありました。ただ、出張と通院を同時に行うのはなかなか疲れたし、主治医にはとてもお世話になったけれど、つらい抗がん剤の思い出がある病院を抜け出したいという気持ちが勝ち、主治医に相談したという流れでした。

転院先については、わたしから「九州がんセンターが良いです」と伝えたのと、主治医も「福岡に行くならそこが一番いいね」と言ってくれたのですぐに決まりました。わたしは治験を受けており、あと1年ほどはその追跡調査が必要ですが、がんセンターもその治験の対応病院とのことでした(あとから気づいたことですが)。

そんなわけで、今度からは九州がんセンターに通います。転院手続きの日、問診だけだろうと気軽に行ったところ、血液検査・尿検査・レントゲン・心電図などの検査があり焦りましたが、相変わらずがん以外は健康な身体なようで無事に終わりました。二日酔い気味だったけどよかった。

福岡でも、あと数年の治療をがんばります。


お知らせ

がんや難病などの患者さんにインタビューを行い「告知から5年」以降の情報を集めるWebメディア、AFTER5(アフターファイブ)というプロジェクトを立ち上げました。

AFTER5 というプロジェクトを始めました!

この度、AFTER5(アフターファイブ)というプロジェクトを立ち上げました。がんや難病などの患者さんにインタビューを行い、「告知から5年」以降の情報を集めるWebメディアを作ります。

わたしにとって「5年生存率」とは、不安であり希望のキーワードでした。告知直後、数年後どのような生活になるのか想像できず、乳がんに対する知識もなく、生きていられるのかさえ不安でした。そんな中、繰り返し検索した5年生存率。このブログでも何度か触れてきました。

乳がんステージ2の5年生存率は90%を超えており、がんの中では比較的高い値です。ただ、実際の患者さんが、5年後にどのように生活しているのかはなかなか見えません。仮に“生存”できたとしても、好きなことはできないのかもしれないと思うこともありました。

おっぱいサバイバーを立ち上げる際、記録を残すことで、自分自身を鼓舞すると同時に「乳がん治療に臨む人や、その家族の励みを増やしたい」*1と思っていました。わたし自身が、病気を克服した著名人が活躍する姿や、闘病ブログなどを見て勇気をもらっていたからです。先日、わたしは告知から4年を迎えました。このブログも想像を超えるたくさんの人に閲覧され、立ち上げ当初の思いが多少なりとも叶っているのかなと思っています。

次のステップとして、自分の言葉だけではなく、さまざまな病の人たちの5年後の姿を集めることで、より多くの人の励みになるかもしれないと考えるようになりました。ネット上には数えきれない闘病ブログがありますが、その中で5年以上継続しているものは多くありません。わたしも、最近の更新頻度はすっかり減っています…。他者からのインタビューという形をとれば、もう少し情報が集められるかもしれないと思っています。

治療や経過、病状は人それぞれですが、AFTER5が誰か一人の勇気になるよう運営を続けたいと思っています。まずは、プロジェクトの実現に向けて、インタビューに答えてくださる患者・元患者の方と、プロジェクトを手伝ってくださる方を募集しています。少しでも気になる方は、コメントでも構いませんので、ぜひご連絡をください!

after5project.com

鈴木美穂さんの『もしすべてのことに意味があるなら』を読んだ

元日本テレビのキャスターで、ご本人も乳がん患者である鈴木美穂さんの『もしすべてのことに意味があるなら』を読みました。

もしすべてのことに意味があるなら がんがわたしに教えてくれたこと

もしすべてのことに意味があるなら がんがわたしに教えてくれたこと

全体としては、「告知と治療についての記録」「仕事との向き合い」「マギーズ東京をはじめとした個人活動」「恋愛・結婚」といったところがキーワード。本のタイトルから、ちょっとスピリチュアルっぽい内容かな? と想像していたのですが、あまりそういうことはなく、ほとんど(良い意味で)普通の闘病記です。普通でない点は、美穂さんがキャスターであることとマギーズ東京をオープンさせるくらいアグレッシブであること。本文は、わかりやすいことばで分量も多くないので、スムーズに読めれば1〜2時間くらいで完読できると思います。

24歳で告知、その後10年を経ての出版で、同じ若年性乳がん患者としては勇気になりました。日テレ勤務(だった)ということで、仕事をしながらの闘病・病気との向き合い方は、「ハードだなあ」と思う面と「恵まれているなあ」という面があって、働きながら闘病をした身としても興味深かったです。

一方、特に冒頭では、強く感情移入をしてしまい、読み進めるのがつらかった。告知の日付(!)もがんのタイプも一緒で、どうしても、自分を重ねてしまいました。冒頭ですぐに読めると書きましたが、わたしは数日寝かせました。今まさに闘病中の方は、元気があるときに読むと良いと思います。

日付は、美穂さんは2008年5月2日24歳のときだそうで、わたしは2015年5月2日28歳のとき。本文中に「ロールモデルを見つけよう」と書かれてますが、まさにわたしにとって美穂さんはロールモデルの一人だなと思いました。わたしも、10年経ったらあとの人生はおまけだと思って、好きなことをして過ごしたいな。

ちなみに、「マギーズ東京」とはがん患者や家族が気軽に訪れることのできる施設で、2008年にイギリスで産まれたもの。これを2016年に東京に開設したのが美穂さん(と、共同代表の秋山さん)だそうです。

特に印象に残ったところ

マギーズ設立の活動に際して、知り合いの社会起業家の方に言われたということば。

「自分以外の全員がいなくなっても続ける覚悟があるのなら、やったらいいと思う」

マギーズの活動が軌道になってきたとき、美穂さん自身が考えたという部分。

「わたしの活動や発信によって誰かが傷ついているかも入れない」と想像すればするほど悩むようになりました。
〜中略〜
善意でも、それがいらない人もいる。誰かにとってはありがたい灯台のような存在でも、誰かにとってはまぶしすぎたり目障りだったりすることもある。
〜中略〜
でも、どんなに悩んでも、結局は自分にできることを最大限、愚直にやるしかない。わたしが行動し、発信することで役に立つ人が一人でもいるならば、その人のために頑張りたいと思っています。

いずれも、このブログで発信することについて、考え直しました。そして、わたしもまた、強い意志で、誰か一人のために、やりたいことをやっていくぞ! という気持ちを新たにしました。

仲間を募集してます!